植物に固有の能力によって人類は地球上に存在し続けることが可能となっています。例えば、光合成に
よって大気中の二酸化炭素を吸収して糖を生合成し酸素を放出する能力や、土壌中の硝酸イオンやアンモニ
ウムといった無機窒素化合物からアミノ酸などを生合成するという窒素同化能力は動物細胞が持たない能力
です。このような植物に固有の物質生産能力は、大気中の二酸化炭素濃度が上昇しつつある今日、また、食
料生産が全人類を支えるには不十分となりつつある今日、ますます重要となっています。
植物機能工学研究室では、植物に固有の能力の調節メカニズム、特に物質生産能力の遺伝子発現レベルで
の調節メカニズムを解明することに取り組んでいます。植物が示す多彩な生命現象に興味を持ち研究意欲の
高い学生の参加を歓迎します。
ご挨拶
植物機能工学研究室 教授 柳澤 修一
お知らせ
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2025.5.7
大学院入試説明会・オープンラボ
本専攻の大 学院入試説明会及びオープンラボが5/10 (土)と6/14 (土)に行われます。植物機能工学研究室でも研究室の見学を歓迎します。希望の方は、当日ガイダンスの後に当研究室に見学に来て下さい。また、事前に「問 い合わせ先」 まで連絡いただければ、それ以外の日程での個別の見学も歓迎します。
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2025.4.25
Plant & Cell Physiologyにて研究成果を公表
M2の杉村さんが行った研究の成果がPlant & Cell Physiologyにて公表されました。本研究では、植物のカリウム欠乏応答に関わる新規制御因子の同定するために、低カリウム条件で育成し100のシ ロイヌナズナ野生系統を用いた大規模なフェノーム解析を行い、得られたフェノームデー タを用いて行ったGWASからカリウム欠乏応答に関わる新規制御因子を複数同定するこ とに成功しました。今後、同定された新規制御因子の機能解析を進めることで、カリウム 欠乏応答の分子機構の解明に大きく寄与することが期待されます。
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2025.4.23
Nature Plantsにて研究成果を公表
京都大学・大阪大学の研究グループとの共同研究の成果がNature Plantsにて公表されました。本研 究では、植物特異的な転写因子の1つであるDof転写因子のタンパク質結晶構造を 決定し、Dofドメインの詳細な DNA結合様式を解明しました。さらに、植物が日長を感知して栄養成長から生殖成長へ と転換する分子機構で重要な役割を担うDof転写因子のCDF1が、標的遺伝子の プロ モーター上で複数の結合配列が近接し縦列に反復した領域(タンデムリピート)に対して 効率よく集積することで、標的遺伝子の転写を抑制する分子機構を明らかにしまし た。また、本研究成果は農 学部のHPでも紹介されています。
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2025.4.1
メンバーと研究業績を更新
メンバーと業績を更新しました。4月から新たに修士課程1名、4年生2名が加わ りました。
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2025.3.14-16
第66回日本植物生理学会年会にて発表
金沢大学角間キャンパスで行われた「第 66回日本植物生理学会」にて臼田君 (M2)、杉村さん (M1)、林君 (M1)、江さん (M1)が研究発表を行いました。
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2025.3.10M1の杉村さんが、植物生理学会の 「International Conference on Arabidopsis Research 2025」 派遣事業に採択されました。ICAR2025は6月にベルギーで行われます。
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2025.1卒論配属や大学院進学のための研究室見学は随時受け付け ています。興味のある方は、お気軽に「問 い合わせ先」までご連絡ください。